Posted by 大塚恒平 on April 11, 1997 at 22:33:46:
In Reply to: Re: 国籍と参政権 posted by 日吉 on April 10, 1997 at 19:44:54:
: あなたがふっかけていらっしゃる議論は、不毛なのです。
: どちらの理屈が強いかどうかだけが全てで、そこから何も新しいアイディアを生み出し
:ません。
: 私は、人間がより幸福になる方法を模索するための、意味のある議論がしたいですね。
なるほど、日吉さんの言うとおりだと思います。
今まで廣さんのような語り方をする人に違和感を覚えながら、どこが問題なのかわからない
ままもやもやとしていたのを、一気に吹き飛ばしてくれた気がしました。
別の議論の場でも、
「民族性を保った(まあ彼の文脈では単に民族名を保つ程度の事ですが)帰化制度は認めら
れるべきだ、しかしそれが出来る環境が整っても帰化したくない等という人間は、何らか
の政治的反日的目的を持ってそれを選択をしているとしか判断できない」
等と、これまでの歴史の過程、それに基底される人の心情というものを全く無視して紋切り
型の、会話の回路を閉ざすような発言をする人が居ました。
それに対し違和感を覚え、あまりに人の心というものに対し無頓着なのではないかと思いな
がらも、心情論で語れば非難してくるのは目に見えているので、何を問題として指摘すれば
いいのだろうと考えてきましたが、ちょっと判ってきたような気がします。
どうもありがとうございました。
でも、日吉さんは地方分権という視点からこの問題を扱っておられますし、明秀さんもそ
ちらの方面での議論の方が好きなようでそっち方面に行かれてますけど、私は何かこういう
議論は違和感というか、非現実感を覚えます。
たんに自分が知識もなく、そっち方面の発想が出来ずついていけないから、リアリティを感
じないだけかもしれないけど。
私は、やっぱり在日問題は定住外国人への権利拡大といった世界の普遍的な問題の一面とは
別に、日本の戦後処理問題の一面もあると思います。
歴史的経過を知ったうえで、在日に権利がないことの理不尽さは、たとえ日本が全く地方分
権がなされてなく中央集権国家であったとしても、何らかの形で改正されるべきもの、そう
いう問題であると私は捉えています。
地方自治法に「住民による自治」(? うろ覚え)と記されているそうですが、これがもし
文面が「地域国民の自治」だったら在日問題は解決されなくてもよいかなあ、と思えるので
す、今の議論では。(曲解しているかもしれません、すみません)
私の正直な感覚では、地方参政権の取得は在日問題解決のための「手段」にしか過ぎないと
思えるのです。
在日の権利は付与されるのが当然で、その達成に少しでも近づくために「住民による自治」
と記載されている地方参政権の取得を第一目的にする、と私は考えているのですけど。
日吉さんは地方分権は為されねばならないと考えられているようで、地方分権が不充分だ
から在日に地方参政権もないのだと主張されているように私には見えるのですが、(曲解し
ていたら、本当にすみません)私の目には「在日問題」と「地方分権」はまったく関係のな
い問題のように思えます。
私には「地方分権」が為されていない事の問題点に関する知識がないし、よって「地方分権」
は為された方がいいんだろうなーくらいはおぼろげに思うものの絶対為されるべき正義(そ
んなものないと言われればそれまでだが)だとまでの確信はないし、社会的に完全にコンセ
ンサスの得られた問題でもないと思います。
それが、「為されていないから在日問題も解決しない」見たいな感じで在日問題とリンケー
ジして語られるのに何か違和感を感じてしまうのです。
単に議論を理解してないだけの見当はずれの主張かもしれないので、もし反論しようがな
かったら無視してください。
ただ、議論をするときもできるだけ日常的感覚を忘れないようにしたいと考えている目から
みれば、そう思えたというだけのことです。
単に自分のついていけない議論を「もうちょっと簡単にしようよう」と言っているだけかも
しれませんが…。